びぶりおてか

私家版 Caffè Biblioteca

suguri



東京国立近代美術館工芸館で5月21日まで会期の所蔵作品展。
この5年間で新しく収蔵された作品を中心として展示されている中に吉田良氏の
作品があったため、伺って来た。
天野可淡氏のご主人なわけですが。
硝子ケースの中に四谷シモン氏の作品と並び赤い着物の人形が
足を投げ出し俯いている。
しゃがみ込まなくては顔が見えない展示は作者の意図する所なのかは
判りかねるけど、見下ろしたときの前髪の影、
しゃがみ込んでカオを覗き込んだときの瞳。重ねの下、鎖骨の陰影。
見ているこちらの存在さえも煩わしくなる程の繊細さ、美しさ。
小さな頭蓋を両手で包み込み頬や頤を何度もなぞる感覚。
なんの背景やセットも持たないたった一体の人形が放つ空気は
ツクラレタものでなく、作家の手から吹き出て来たもの。


欲しい。と思った。




東京国立近代美術館工芸館




アストラル・ドール―吉田良少女人形写真集

アストラル・ドール―吉田良少女人形写真集




KATAN DOLL fantasm―天野可淡人形作品集 (Panーexotica)

KATAN DOLL fantasm―天野可淡人形作品集 (Panーexotica)




カタンドール・レトロスペクティヴ―天野可淡人形作品集 (Pan-Exotica)

カタンドール・レトロスペクティヴ―天野可淡人形作品集 (Pan-Exotica)