びぶりおてか

私家版 Caffè Biblioteca

ちしきの泉

旧岩倉具視邸ニテ妄想二耽タルコト

あまりにお天気が良かったので、早起きして岩倉へ。 烏丸線の国際会館駅より京都バスを乗り継ぎ、岩倉具視幽棲旧宅へ向かう。 入り口がわからず、ぐるり回り込んでしまったが、 近隣も長閑で無駄に歩くのも良しとしよう。 和宮の輿入れをお膳立て、江戸へ随…

どんぶり金魚の楽しみ方 著:岡本信明

どんぶり金魚の楽しみ方 世界でいちばん身近な金魚の飼育法 岡本信明 (著), 川田洋之助 (著)池田書店 (2014/6/13) 目下、最重要課題は金魚の名前と、どんぶり探しだ。 そして、未だ見ぬお友達の、 移動スペース確保、お留守番時の快適さ、 スマートなお世話…

SIMONDOLL 四谷シモン展 

四谷シモン氏の纏まった作品を見るのは今回が初めてかもしれない。国立近代美術館の収蔵品と、以前アニメのおかげで球体関節人形がにわかブームとなり、東京都現代美術館というやけにアクセスの悪い美術館で、特別展が開かれた際だ。ひっそりと亡き天野可淡…

バルテュス展  東京都美術館にておぼえがき

澁澤が、 バルテュス風の色とは、オレンジ色や黄色の褐色系、と青。 陰鬱で、くすんだ色。 だと言っていたが、展覧会の出口にある展覧会グッズ売り場には、 ローマ市街にある、バルテュスが利用していた画材店の絵の具が売られていた。 その色が、オレンジ系…

クヱマリをしたること

蹴鞠を少し、教えていただいた。 蹴鞠について想うのは、中臣鎌足と中大兄皇子との出会い。 鎌足は弓の名手であった事も、発掘された遺骨の変形した左前腕骨から証明されている。その腕で入鹿を射た。 愚管抄で「もののけ」とまで言われた冷泉帝は、親王の頃…

東博、狩野派づくし

10/8から始まった京都展に合わせて、東博は狩野派祭りです。 本館2階では7〜8室にじーーーん、くる展示がてんこもり。 7室 屏風と襖絵―安土桃山~江戸 2013/10/1(火) ~11/10(日) 洛中洛外図 東博模本 11幅(A-2876)左隻にあたる6幅 上京を描き込んだ左…

横浜美術館 「横山大観展 良き師、良き友」を観てきた。

岡倉天心生誕150年・没後100年記念 /『國華』創刊125周年 「横山大観展―良き師、良き友」 横浜みなとみらい 横浜美術館 2013/10/5(土)~ 11/24(日) まとまった大観の絵を見るのは、個人的には 2008年に国立新美術館で行われた『没後50年 横山大観展』以来…

会から離れへ / 雨露離(うろり)

雨露離(うろり) 葉にのった雨露が次第に満ちて、すっと落ちる様を表す言葉。 体の軸十文字に引き開かれた弓から、満を持して矢が放たれる「離れ」を雨露離(うろり)の離れというのだそうだ。 「昔の人の表現は、本当に美しいな。」と言って、先生が今日、…

9/13ルーヴル美術館展@東京都美術館にいってきた。

ルーヴル美術館展 ―地中海 四千年のものがたり― 2013/7/20(土)~9/23(月・祝) 東京都美術館 中国四千年の文明よりも、より進んだ文明があった。 ユーラシア大陸のより西に位置し、アフリカ大陸とにかこまれた内海を取り囲む。 地中海沿岸には、既に記号…

本日の東博

東洋館 TNM&TOPPAN ミュージアムシアター 「洛中洛外にぎわい探訪 徳川の威光と二条城障壁画 ─大名がひれ伏した二条城の鷹と虎─」 東洋館 8室 中国の絵画・書跡 市河米庵コレクション・中国書画文房展 東洋館 5室 中国の青銅器 本館 14室 運慶・快慶周辺と…

横須賀市美術館 —日本の「妖怪」を追え!ー に行ってきた。

横須賀る。 なぜか二日連続。 横須賀美術館へ、ある目的を果たす為に行くよ。 身近な半島。三浦半島でも、東側はあまり行かないので、 美術館のサイトにある通り、横横道路の馬堀海岸経由で向かうよ♪ 暑いので、歌うように。>だらだらしてる。 横浜横須賀道…

東京国立博物館蔵 菩薩立像(C20)についてのメモ

【菩薩立像】 東京国立博物館所蔵 重要文化財(C20) 木造,金泥塗り・彩色・切金,玉眼 像高106.3 制作年代:13世紀前半 鎌倉時代 弥勒菩薩像と考えられる。 東大寺に後世(室町)の模像が残り、奈良に伝来した著名な像であったと思われる。 唇に水晶板を嵌…

葉山図書館

葉山町立図書館。なにげにマニアな書籍が多くておもしろいということを知った。微妙に偏ってる感じは、寄贈書とかなんだろうか。 図書館検索カーリル(最近のお気に入り)で、 プリニウスの博物誌を探していたら、あるじゃん。 所謂隣町に。 当然書庫から出…

アンソロジー的・澁澤龍彦と野中ユリ氏についての覚え書き

野中ユリ展 -美しい本とともに- 2013/6/8(土)- 9/1(日) 神奈川県立近代美術館 鎌倉別館 平成24年度、作家野中ユリ氏本人より、同館へ寄贈された作品および装丁本を含む120点の大規模な展覧会。 【野中ユリ】 1938年 東京生まれ 母:画家 野中曜子 銅版…

生誕140年記念 川合玉堂展 ブロガー内覧会にて③

壁面大展示ケースへうつれば、「ああ、これは・・・」と感慨にはいる瀑布。 瀑布 1909年頃 絹本彩色 玉堂美術館所蔵 應挙の血脈を受けた、潔く直下する滝の流れが美しい。 しばしそこで、滝に打たれる。 紅白梅 1919年 紙本金地・彩色 玉堂美術館所蔵 MOA 光…

生誕140年記念 川合玉堂展 ブロガー内覧会にて②

玉堂に引かれる理由はわかっている。 過去にハマった画師達の血脈がそれらの絵から慟哭のようにじわじわと放出されてくる。 應挙の優しさと力強さを併せ持った写実性、狩野派の伝統と芳崖、雅邦が立たされていた近代の混沌。日本画の歴史を学ぶ上で、出会い…

生誕140年記念 川合玉堂展 6/22ブロガー内覧会にて①

ただでさえ見やすい設備の美術館での内覧会で、玉堂を堪能とは、贅沢きわまりない。 まずは、企画者と主催者の見識の高さに合手礼。 数年前移転リニューアルしてから始めて山種美術館へ伺ったのは、つい10日ほど前。 この玉堂展が始まってすぐの平日。 美術…

展覧会のコピーがすごいこと

国営機関だった国立博物館が独立行政法人となってからだろうか、特別展覧会や公開講座、講演会、シンポなど、素人さんでも参加しやすくなるための工夫に熱い心を感じる。 時勢に(比較的)敏感になったし、京博の若冲展以来、ネット口コミを多少神頼みに近い…

並べる為の本を選ぶ。

31日に参加する予定の「本棚をつくる」ワークショップ(トンカチ使うDIYではない)のため、持参する本を3〜4冊ほど選定する。 アドバイザーと、参加者が持ち寄った本をつかって、どのように本を並べていくか、 本を手にとってもらうための並べ方などについて…

東博、東洋館ヘイキタルコト2013/1/17

2012/3/23(金)ボストン美術館 日本美術の至宝・東京国立博物館

図録にある「かつての日本美術ギャラリー」とある写真。私が初めてボストン美術館に訪れた際の光景がこれだった気がするが、、、今は変わっちゃってるの? 入り口から早々に覚三先生がお迎えくださる。しゃんと立ってるけど”酔李白”とつぶやいてしまいそうな…

中村正義ノ源平海戦絵巻五部作ヲ観タル事

名古屋市美で中村正義展 終始ものすごい負のパワー。 でも、練馬区美術館の石川徹也展でおわされた負のパワーとは確実に違う。 あちらは目を背けてもエネルギーを吸い上げられてしまう行きずり地獄だが、 こちらは「こまったな」と手に負えない病みが延々と…

2011/10/16 米沢市上杉博物館

開館10周年記念特別展「洛中洛外図屏風に描かれた世界」講演会 『洛中洛外図屏風とその読み方 − 書記洛中洛外図屏風の相互比較から −』 講師 立正大学文学部教授 黒田秀夫氏 初期洛中洛外図屏風 1)歴博甲本(重文) ※三条本・町田本とも 現時点で三条家伝…

2011/02/20百獣の楽園−美術にすむ動物たち−京博

楓鹿図屏風 長澤蘆雪 六曲一双 紙本墨画淡彩 18世紀 双鹿図屏風 円山應挙 二曲一隻 紙本金地着色 18世紀 見事な3D感。正面を向く牡鹿のでっかい鼻をべちゃっとつけられている様な感覚になる。 その後くるのは頭突き。気をつけねば。 木版下絵和歌巻 本阿弥光…

東博 2011/7/22(金)本館常設展

気づけば狩野派三昧。 探幽に癒やされた休日、三十六歌仙が美しい。 地獄極楽図 1幅 河鍋暁斎筆 明治時代・19世紀 近江八景 8幅 紙本着色 今村紫紅(いまむらしこう)1880-1916 長江之巻 紙本墨画 横山大観 柳蔭(ゆういん)六曲一双 絹本金地着色 横山大観…

サントリー美術館/不滅のシンボル 鳳凰と獅子 開館50周年記念

開館50周年記念「美を結ぶ。美をひらく。」Ⅱ 不滅のシンボル 鳳凰と獅子」 【会期:2011年6月8日(水)~7月24日(日)】 良い作りの美術館なんだけど、屏風一双の前に造形品のケースがたまのキズ。 2011/06/19(sat) 日吉山王・祇園祭礼図屏風 六曲一双の内…

長沢芦雪−奇は新なり− MIHO MUSEUM 2011/3/12-6/5

長沢芦雪−奇は新なり− MIHO MUSEUM 2011/3/12-6/5 2011年3月25日 並べてみると、後半もかなりみどころだらけ。 つらいな。 芦雪肖像 一幅 長沢芦鳳 千葉市美術 蔦鴨図 一幅 円山応挙 1766 東山名所図屏風 六曲一隻 1778 >芦雪の洛中洛外や名所図は初めて見…

総合文化展(平常展)

松梅群鶏図屏風 伊藤若冲筆 江戸時代(18世紀) なぜこれを出していることをもっとアピールしなかったんだろう。助かったが。もはや十八番もスピードが命か。様々な技がいくつも盛り込まれていながら 画面の流れはさわやかでほっこりさせる。 もう手慣れたも…

「若冲ワンダーランド」MIHO MUSEUM2009年秋季特別展

いまや、しゃばでは絶対こんなにじっくり観れない。 お山に登る(バスが)だけの価値あり。 2000年の若冲展以降の新出を多く揃えた展覧会となっている。若冲の絵画をこれだけじっくり、1点1点浴びるように鑑賞できたのは、何年ぶりだろうか。そうだ、動植…