びぶりおてか

私家版 Caffè Biblioteca

2014-01-01から1年間の記事一覧

佐野は葛生のたび

運の尽くる処は、最明寺殿(時頼)さへ修行に御出で候上は候。 かやうに落ちぶれては候へども、御覧候へ、これに物具一領長刀一枝。 又あれに馬をも一匹つないで持ちて候。これは只今にても、あれ鎌倉に御大事あらば、ちぎれたりとも、この具足取って投げか…

葛生へ若冲の『菜蟲譜』をみにいきたること。

菜蟲譜は前回見たのは前半部分を2010年の千葉市美『伊藤若冲アナザーワールド』、 今回の修復前、ということになる。 この巻物は、印刷や複製技術がこれだけ進歩した現代でも、実際に見るのと、図録で見るのとでは、がらっと印象が異なる。 薄墨を引かれた背…

あんこちゃん、ごめんね。

ピンポンパールのあんこちゃんが、逆さまになったきり、元に戻らなくなった。3週間前に、水草に引っかかって休憩している事が多くなっが、 どうしていいのかわからずにとりあえず塩水浴に変えた。数日すると、泳いでいる途中で、力を抜くとコロンと、頭が下…

高橋信行「サンシャイン」@BASE GALLERY

高橋信行「サンシャイン」 2014年11月14日(金)- 12月19日(金) ベイスギャラリー(日本橋茅場町) 見た途端に美しい湖面が脳内に映し出されるのは、 なんのマジックなんだろう。

2015年2月公開 ヴァチカン美術館 4K/3D 天国への入口 試写会にいってきた。

映画は、複数の作品にスポットを当て、現在の映像技術最高の再現性でそれらの作品のストーリーを語る。 冒頭、3Dグラス掛け始めの違和感を解消するのは、 幻想的な螺旋二重階段を見下ろす場面。 そこからこの映像世界にグイグイ引き込まれていく。 館内を通…

高野山の名宝@サントリー美術館

当然、読めもしないが、序文より文字を追って行くと、章立て毎に筆が乗って来ては、中盤から筆勢が上がり力が入っていくのがわかる。 筆を直し墨を付けるタイミングや、段落のクールダウンを考えてたらこちらまで熱くなってくる。

旧岩倉具視邸ニテ妄想二耽タルコト

あまりにお天気が良かったので、早起きして岩倉へ。 烏丸線の国際会館駅より京都バスを乗り継ぎ、岩倉具視幽棲旧宅へ向かう。 入り口がわからず、ぐるり回り込んでしまったが、 近隣も長閑で無駄に歩くのも良しとしよう。 和宮の輿入れをお膳立て、江戸へ随…

どんぶり金魚の楽しみ方 著:岡本信明

どんぶり金魚の楽しみ方 世界でいちばん身近な金魚の飼育法 岡本信明 (著), 川田洋之助 (著)池田書店 (2014/6/13) 目下、最重要課題は金魚の名前と、どんぶり探しだ。 そして、未だ見ぬお友達の、 移動スペース確保、お留守番時の快適さ、 スマートなお世話…

『睡眠-Sleep-』勅使川原三郎@東京芸術劇場

勅使川原氏の舞台、何年ぶりでしょか。 あの時点よりもバージョンアップがまだあったのですね。そりゃそうか。 勅使川原三郎氏新作『睡眠-Sleep-』を堪能。 @東京芸術劇場の樂日。 土着の舞踊は、大地に気を降ろすことで得る感覚で、西洋で中世に発祥したバ…

SIMONDOLL 四谷シモン展 

四谷シモン氏の纏まった作品を見るのは今回が初めてかもしれない。国立近代美術館の収蔵品と、以前アニメのおかげで球体関節人形がにわかブームとなり、東京都現代美術館というやけにアクセスの悪い美術館で、特別展が開かれた際だ。ひっそりと亡き天野可淡…

バルテュス展  東京都美術館にておぼえがき

澁澤が、 バルテュス風の色とは、オレンジ色や黄色の褐色系、と青。 陰鬱で、くすんだ色。 だと言っていたが、展覧会の出口にある展覧会グッズ売り場には、 ローマ市街にある、バルテュスが利用していた画材店の絵の具が売られていた。 その色が、オレンジ系…

格好良かった方のこと。

丸の内は二重橋から東京駅をつっきること八重洲へ至り、日本橋高島屋へ。 浅田真央ちゃんではない。「美食の京都展」だ。 地下鉄に乗って突っ立ってもいられないので、歩いて来てしまった。 少しノイローゼ気味なんだろうか。。。 こういう重い病を持った京…

クヱマリをしたること

蹴鞠を少し、教えていただいた。 蹴鞠について想うのは、中臣鎌足と中大兄皇子との出会い。 鎌足は弓の名手であった事も、発掘された遺骨の変形した左前腕骨から証明されている。その腕で入鹿を射た。 愚管抄で「もののけ」とまで言われた冷泉帝は、親王の頃…