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シルクロード特別企画展「素心伝心 」@藝大大学美術館のこと

I.S.C.A Japan定例研究会(8/27)にて、会期が近づく藝大大学美術館で開催される特別企画展について詳しい情報をお伝えいただいた。

The Grand Exhibition on the Silk Road
SOSin-DENSin
Clone Cultural Property: Revitalization of Lost Time

会期:平成29年9/23〜10/26
会場:東京藝術大学大学美術館3F
開館時間:午前10時〜午後5時
     金曜日は午後8時まで開館(入館は閉館の30分前まで)

 

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昨年公開されたバーミヤン大仏の天井壁画の再現、その迫力と想定外の感動はとても印象に残る展覧会だった。
笑い話ではあるが、この開発された技術、今後求められることがあれば、「お金さえもらえればいくらでも作るよ」とこのプロジェクト主宰が言ったとか言わないとか(笑
心意気がかっこいい。

  

この藝大のプロジェクトが行っていること。
クローン文化財の存在が内包する意義。分かりやすく説明されているのは、手に取ることができないはずの作品を体感するということ。


その遺物への回顧と息づかい。顔を近づけ細部を見る、触れる、絵の具や素材の匂い。制作工程の公開と、解明された実際の制作工程。
それが、文化財たる所以と歴史的存在理由、バックグラウンドへの興味を呼び、
文化思想のハブへ導いてくれる。

SOSin-DENSin

-Dens-  模造品、イミテーション、コピー、果てには贋作、これらの言葉に共通する部分を嫌厭する「美術」という分野で、
藝大という若い芸術家が次の時代に送り出さなければならない、新しい芸術分野
破壊と対極の「創造」へ「芸術を担う」という機能を含意させたものとなっている気がする。

展示作品の制作は未だ続いており、一部の作品は公開ぎりぎりまで制作が続く予定となっているそう。
法隆寺釈迦三尊像は中尊の舟形火焔光背の外圏にあったとされる火焔と楽器を持つ飛天の再現がまだ試みられているところ。また、敦煌莫高窟第57窟現在の塑像の首は全て一度失われて後世に補われたものだが、中国側への交渉の結果、唐代の尊顔の造形を復元して挿げ替えられるという。彼ら、本気なのである。

  

sosin-densin.com

シルクロード特別企画展
「素心伝心 ークローン文化財 失われた刻の再生」
The Grand Exhibition on the Silk Road
SOSin-DENSin
Clone Cultural Property: Revitalization of Lost Time

会期:平成29年9/23〜10/26
会場:東京藝術大学大学美術館3F
開館時間:午前10時〜午後5時
     金曜日は午後8時まで開館(入館は閉館の30分前まで)

 

itifusa.hatenablog.com

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